G検定の勉強をしていると、AIや機械学習に貢献した偉人の名前がたくさん出てきます。でも、単なる年表や箇条書きだと、なかなか頭に定着しません。
そこでG検定で覚えるべき重要人物をストーリー仕立てにしてみました。歴史の流れを物語のように楽しみながら、効率よく暗記してみるというのがこの記事の目的です。
AI英雄たちの冒険 ~機械学習の歴史を駆け抜ける物語~
プロローグ:機械学習の夜明け
昔々、計算機がまだ「ただの計算機」としか思われていなかった時代、ある男が「コンピュータも学ぶことができるのではないか?」と考えた。彼の名は アーサー・サミュエル。
彼はチェッカー(ドラフト)というボードゲームをコンピュータにプレイさせてみた。ただし、単なるプログラムではなく、自分で経験を積んでどんどん強くなっていくようにしたのだ。結果として、彼が作った機械学習プログラムは、人間のトッププレイヤーを破るほどの実力を持つようになった。
サミュエルは「明示的にプログラムしなくても学習する能力をコンピュータに与える研究分野」と機械学習を定義し、AI時代の幕を開けた。
だが、彼の挑戦は、ある伝説の数学者の影響を受けていた。
第1章:チューリングの遺産
時をさかのぼること数十年前。天才数学者 アラン・チューリング は、戦争中にナチスの暗号「エニグマ」を解読したことで有名だった。しかし、彼にはもう一つの野望があった。
「もしコンピュータが人間と区別がつかないくらい賢くなったら、それは知性と呼べるのだろうか?」
彼は、AIの知性を測るための「チューリングテスト」を考案した。機械と人間を隔てたチャットルームで、質問者がどちらが人間かを見分けられなければ、そのAIは本物の知性を持っていると見なされる——これが、現在でも語り継がれる基準となった。
だが、チューリングの夢が叶うよりも前に、彼は時代の波に飲まれ、悲劇的な最期を迎えた……。
第2章:シンギュラリティの到来?
時は流れ、21世紀。コンピュータの進化は凄まじく、ついに「シンギュラリティ(技術的特異点)」という言葉が生まれる。これは、AIが人間を超える瞬間を指す。
これを世に広めたのが、SF作家 ヴァーナー・ヴィンジ だ。彼は「シンギュラリティとは、機械がもう人間の役に立つふりをしなくなることだ」と語り、AIの未来に対する警鐘を鳴らした。
そんな中、未来を憂いた男がいた。その名は イーロン・マスク。彼はシンギュラリティが到来すると、AIが暴走し、人類を滅ぼすのではないかと恐れていた。そこで彼は、AIを「良い方向に導く」ために OpenAI を設立する。
しかし、「シンギュラリティなんて来るの?」と疑問を持つ者もいた。AI研究者 オレン・エツィオーニ は、「100万年後なら特異点はあるかもね。でも、コンピュータが世界を支配するって話は、正直バカげてるよ」と軽く笑った。
第3章:機械の脳を作った男たち
AIの進化は続き、新たな技術が生まれる。その中心にいたのが ジェフリー・ヒントン。彼の研究チームが作った AlexNet は、2012年の画像認識コンテストILSVRCで圧勝し、「深層学習は本物だ!」と世界を驚かせた。
一方、もう一人の天才 イアン・グッドフェロー は、GAN(敵対的生成ネットワーク)を生み出す。これは、AI同士が対戦しながらどんどん進化していく画期的な仕組みだった。
この技術を見た ヤン・ルカン は、「GANこそ、機械学習においてこの10年間で最も面白いアイデアだ」と絶賛した。
第4章:AI vs. 人間の哲学バトル
しかし、AIが賢くなるほど、それが「本当の知性」と言えるのか疑問視する者もいた。
哲学者 ジョン・サール は「強いAI(本当の知性を持つAI)」と「弱いAI(単なる計算ツール)」の概念を提唱し、「AIが意味を理解することは不可能だ」と主張した。彼の有名な思考実験「中国語の部屋」では、「AIはただ記号を処理しているだけで、本当の理解はしていない」と論じた。
この問題は、のちに スティーブン・ハルナッド によって「シンボルグラウンディング問題」として整理されることになる。
エピローグ:未来はどうなる?
現在もAIの進化は止まらない。コンピュータの計算能力は ゴードン・ムーア の提唱した「ムーアの法則」に従い、指数関数的に伸び続けている。
その先に待っているのは、レイ・カーツワイル の予言した「2045年のシンギュラリティ」なのか、それとも ヒューゴ・デ・ガリス の語る「AIの知能が10の24乗倍に到達する未来」なのか……。
そして今、あなたがこの物語を読んでいる間にも、AIはさらなる進化を遂げている——。
この先の歴史を作るのは、AIか、それとも人間か?