Devinを使ってみたら、個人開発の最初の壁がすっと消えた話

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先日、うれしいニュースが届いた。AIソフトウェアエンジニアとして注目されていた「Devin」が、月20ドルから使えるようになったのだ。これだと個人開発で試してみることもできる。従量課金制という仕組みも、短期間のDevin自体の評価に向いていてありがたい。これまでは企業向けのものだと思っていたが、この門戸の開放で、ようやく自分のような個人開発者にも扉が開かれた。

何かを試すにはちょうどよい季節だと思い、1ヶ月使ってみることにした。結果から言えば、「good first issue」的なタスクはすべて任せられるという感触があった。細かなドキュメント作成や初期構成、テストコードの作成など、面倒だけど必要な部分を自然な形で肩代わりしてくれる。今日はそんな体験を、少し振り返ってみたい。

最初に感じたのは、時間の“余白”が生まれること

Devinを使って一番実感したのは、「空白の時間」が増えることだった。空白というとネガティブに聞こえるかもしれないが、ここではむしろポジティブな意味での“余白”だ。たとえば、Reactアプリの初期構成やテスト環境の整備といった、ちょっと腰が重くなる作業。自分でやってもいいけれど、集中力や判断力を削る割に創造性が発揮されにくい。

そうした部分をDevinに任せると、「あ、もう終わってる」という状態が何度かあった。Chatで指示を出すだけで、Pull Requestまで作ってくれる。ここで浮いた時間と気力を、自分は仕様設計やUIの体験向上に振り向けることができた。これは、想像していたよりもずっと大きな変化だった。

コミュニケーションの“密度”が変わった

AIと開発するというと、タスクの効率化ばかりが注目されがちだが、もう一つ興味深かったのが「コミュニケーションの質の変化」だ。自分ひとりで進めると、仕様の曖昧さに目をつぶってしまったり、設計の仮説が甘くなってしまったりする。でも、Devinとのやりとりでは、それを丁寧に説明する必要がある。

この「言語化のプロセス」が、思いのほか役に立った。自分の中でもやもやしていた仕様が明確になり、意思決定の精度が上がった実感がある。ある意味でDevinは、開発を手伝うだけでなく、自分の考えを“見える化”する鏡のような存在にもなっていた。

作業ではなく、思考を委ねるということ

Devinを使いながら感じたことのひとつに、「AIに仕事を任せることは、作業だけでなく思考の一部を委ねることだ」という視点がある。つまり、単に「コードを書く」というレベルではなく、「どういう設計で進めるべきか」まで相談できることに価値がある。

たとえば、MySQLのスキーマ設計をどう分割するか迷っていたとき、Devinに設計案を2〜3パターン出してもらった。その上で、自分がどういう使い方を想定しているのかを補足すると、すぐに設計を修正してくれた。これは、ただの補助ツールとは違う体験だった。

もちろん、すべてを任せられるわけではない。だが「まずはAIに聞いてみる」「そして必要に応じて介入する」というスタイルは、個人開発における伴走者のような存在として、とても自然に感じられた。

小さなプロジェクトだからこそ試してみる価値がある

DevinのようなAIエンジニアは、どうしても大きなプロジェクトでの活用に目が行きがちだ。でも実際に触ってみて感じたのは、むしろ個人でのPoCや小さな実験プロジェクトにこそ合っているのでは、ということだった。

何より「1ヶ月だけ試してみる」という形でも充分に価値があった。自分のように、普段はひとりで開発している人にとっては、ひとつの壁を飛び越えるきっかけになるかもしれない。「ひとりでは難しいかも」と思っていた企画が、「これならいけそう」に変わる。それは、技術の力というより、関わり方の提案のように感じた。

何かを始めたいけれど、ひとりでは踏み出せないことがある。そんなとき、少しだけ力を貸してくれる存在がいるだけで、世界の見え方は変わるのだと感じた1ヶ月だった。AIと開発することは、ただ便利になる以上の変化をもたらす。そんな実感が、じわじわと残っている。しばらくしたら、またDevinと何かを作ってみたいと思っている。

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